《 5~7 TRACK 仕様の Orgel Tune 》

INFINI vol- 3
Eternal Love ~永遠の愛~
INFINI vol- 2
Wishing For Stars ~星への誘い~
 
INFINI vol- 1
Mind Trip ~ 記憶の旅路 ~
GACKT's Music Box
Special Edition - 1

“ SOUND DESIGN ・ コ ン セ プ ト 概 要 ”

 オルゴール楽曲は、現実にはリアルなMusic Boxがその1つの音色・音質で奏でる繊細な楽器の発音による独特なサウンドです。
 私は、楽器としてその高域部は、類似楽器で、チェレスタ、ハープ、チャイム、低域部は、グロッケン、ヴァイブラフォン、等 似て非なる発音楽器はあるものの、オルゴールの持つ独特な響きは、単音そのものにも“神秘性”“哀愁”など、記憶(脳や心) に問いかけるファンタジックでアトラクティブなその発音の魅力(金属的な響きにクリスタル的な要素があること。)があるこ とと、カバーですので、原曲の持つイメージを壊さずに、どれだけ付加価値のある表現が出来るのかをミッションにチャレンジ することにしました。

 さて、下記の楽譜『 I wish you love 』* を参考に“5~7Track 仕様”のオルゴール楽曲のコメントです。
 楽曲はご存知のようにメロディー、伴奏から成り立っていますが、オルゴールでの表現を、構造的な大別として以下 の6ピースに=6Trackに分け、音源も似て非なるオルゴールの音色を選定しました。
 譜面の例では、6トラック仕様。
Tr.-1 オブリガード / 伴奏①アクセントとしてのオカズ.(再生ではR寄り)。
Tr.-2 主メロ:主題となる戦慄部門。(再生ではC基本))
Tr.-3 アルペジオ:伴奏②基本のコード。(再生ではL寄り)
Tr.-4 ハモリ:主メロのハーモニー(和音のハモリ)
Tr.-5 オクターブ上:主メロのオクターブ(高域のユニゾン)
Tr.-6 オクターブ下:主メロのオクターブ(低域のユニゾン)
・以上各トラック別でのエフェクト処理~T.D.~マスタリング
 トラック分けした理由は、オルゴール楽曲が打ちこみによる音楽デザインである特性から、その生命線(伴奏のアレンジ後)は、 音源とエフェクト処理にあることからであり、作品としてどれだけ上記の1~6の各音が、レンジ、や定位、位 相といったトータルバランスで表現されるかによって、リスナーに、原曲のイメージを一味違った視点からその 楽曲の持つ透明感、浮遊感、といった空気感を、鮮度を持った付加価値でどれだけ魅せるカバー曲に仕上がった かと考えます。

 チャレンジ上のケアーとしましては、各トラックのエフェクト処理では、例えばディレイをかけたいフレーズに、 原曲優先から、その小節に空きがない場合(ボサノバのような楽曲だと、白玉の空きがあるの意味)別トラックに 手弾きのディレイを付けたり、音源とリバーブの相性等です。

 特に音源へのエフェクト処理は、イメージとリアルの鬩ぎ合いにあります。ご存知かと思いますが、小川のセ セラギの生音をサウンドスケープとして捉えると、リアルに録音した音は、天婦羅を揚げている音にしか聞こえ なかったりするコトと同様です。

 今回のエフェクト処理でのイメージ表現には、そのコンセプトである『神秘性』はリバーブで、『浮遊感』はディレイやフィルター、『ビジュアル的な広ががり』は、コーラスなどでチャレンジいたしました。
 また、オル ゴールの音源に関してですが、非整数倍音を伴う音色なので、使用する音源によって、例えば、音域の場所によ ってE~Aの音に倍音が発音し不協和音に聴こえます。しかしながら、プリミティブな感じや楽曲によってトイな 感じは、非整数倍音が醸し出していることも確かです。

 今回のオルゴールマキシシングル2種は、楽曲(5~7トラック)毎に音源も異なった振り分けをして、トータル的な音楽デザイン を行った。多分世界初の試みにチャレンジしたと思いますし、INFINIのスタンダード各曲オルゴール化(Verse付)も世界初と想われます。
 是非、ご視聴の上全曲通しでお聴きになって下さいませ。
overture